ロング・イエロー・ロード
- A
- 2018年9月22日
- 読了時間: 2分
今夜も面白いことがありました。
リハーサルを終え、3本の楽器と共にぐったりと電車を降りると「それ、何サックス?」と知らない声が。はっと振り返り、「背負っているのがバリトンで、左手に持っているのがソプラノです」と答えると、「オーケストラにはサックスがいないからケースじゃ分からなかったよ」とのこと。何か楽器をされているのか訊ねてみると、以前某県のオーケストラでフルートを演奏されていた方のようです。その後もちらほらと私に話しかけながらやけに早足で歩くので、私もついせかせかと後を追ってしまいました。
普段、どんな音楽をしているの?と訊かれた時には「ジャズです」と答えるようにしているので今回もそう答えたのですが、最近はジャズはあまり聴かないんだけど…という前置きの後で、キャノンボールとコルトレーンとマイルスと秋吉敏子さんのお話をしてくださいました。
先日見かけたフルートの彼といい、どうやら私はフルート吹きの方と不思議なご縁があるようです。今日の方に「フルートというのは実に難しい楽器ですね」と言うと「簡単だよ、ふうっと吹けば音がなるし。」と仰っていました。ふむ。私はまだそう思うように出ないのだよなあ…頑張ろう。(ですが最近は何かを掴みかけている気がするのです、まだまだだけど)
それから、「クラシックといえば最近ドビュッシーのピアノ全曲集を買いました」と言うと「ピアノならラフマニノフの2番と3番もいいよ」と教えてくださったのですが、何の2番と3番だったか忘れてしまった…。ピアノ曲だったことは確かなのですがピアノソナタは2番までのようだし、ピアノ協奏曲のことでしょうか。…そもそもラフマニノフだったのかも自信がなくなってしまいました。無知な自分に悲憤しつつ。聴けばわかるよ、とのことだったので、一先ず聴いてみようと思います。
気がつけば自宅の近く。「じゃあ、そろそろ。頑張ってね。」と言い残し相変わらずの早足で私との距離をみるみる開き去って行きました。美しい気遣いをする方だなと思いました。とても楽しい時間でした。今日は終わらない仕事とたくさんの荷物と止まない雨であんまりくたびれたので、ひとりでタクシーに乗ってしまおうかなあ…なんて思っていたのに。
どんなに疲れていても、案外何とかなるようです。私の少し前を歩く早足のおかげ。有難うございました。
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