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ミラクル エッシャー展

  • 執筆者の写真: A
    A
  • 2018年7月25日
  • 読了時間: 2分

更新日:2018年7月30日

上野の森美術館にて開催されている「ミラクル エッシャー展」へ行きました。


作品もさることながら、科学・聖書・風景・人物・広告・技法・反射・錯視の8つのキーワードに基づき分類した展示方法と、作品プレートの年表(エッシャーの人生=0歳から73歳までを一本の線にし、作成年と同時にエッシャーの年齢が記されている)はとても興味深いものでした。


風景。

オランダで生まれたエッシャーは若くして渡ったイタリアを甚く気に入り、ファシズムの流れによりそこを去るまで10年ほど暮らしたようです。その頃に残したスケッチを元にした風景作品は騙し絵で知られるエッシャーのものとは思えぬものでした。それほどの景色に若くして出会えたエッシャーはどれだけ幸せだったのかしら。


また、作品プレートに記された年齢によると、彼は10代後半から版画作品を作り始め、20代でイタリアへ渡り、人物・風景・広告作品等を経て40代頃からより非現実的で科学的な作品に取り組むようになったようですが、鑑賞中、彼の年齢を私の年齢と重ねある疑問が生まれました。彼はどのようにイタリアへ渡ったのか?

気になって帰ってから調べてみると親から金銭的支援を受けていたようです。なるほど。

その上、様々に変化を遂げてきた彼の作品が本格的に周囲に認められ、生業となったのは、所謂「エッシャー」と言って想像されるような作品が制作されはじめた40代頃からとのこと。

しかし彼の作品はどれを取っても(例え広告であっても)商業的な香りがせず、常に自分のやりたいことを模索して進化を続けているようでした。…真相はわかりませんが、もしも本当にそうならば、エッシャーは私の憧れであり目標です。


次いで疑問なのですが、各作品に記されている名前の頭文字を取った「MCE」のロゴは、あれほど精巧な版画を作るエッシャーにしてはどこかふにゃふにゃと頼り無いのはなぜなのでしょうか。作品の中の階段やタイルのように、ぴしりと作ろうと思えば作れるはずなのに。ふむ。気になる。


そんなわけでとても楽しい2時間でした。

帰りがけの売店で今回最も印象に残った作品の絵葉書を見つけたので、同じものを2枚買いました。

1枚は自分の部屋にフレームに入れて、もう1枚は切手を貼ってどこかへ送ろうと思います。

 
 
 

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